店主のお気に入り④

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店主のお気に入り④

フリッツ・ハーク リースリング 

フリッツ・ハーク
リースリング

こんにちは。店主です。

「又マイナーな・・・」と言われるかも知れませんが、第4弾はドイツ・モーゼルの三大生産者の一角、「フリッツ・ハーク」を取上げます。
「フリッツ・ハーク」がマイナーな訳ではなくて、昨今のドイツワインの凋落が激しいのです。

1980年代前半までは、デパ地下などのワイン売り場で大きな面積を占めていたドイツワイン。85年の「ジエチレングリコール混入事件」を機に、日本中のワイン売り場から一時ドイツワインが消え去ってしまいました。(「ジエチレングリコール混入」については、ウィキペディア等でお調べ下さい。)

当時既に成人していた私は(店主、凄い年齢です)、大いなる関心と、恐怖を持って、事件のニュースを視聴していました。

デパ地下等でチョコチョコとワインを購入しては、家呑みを楽しんでいたからです。

しかしながら、ワインビジネスとはほぼ無関係の職業に長年従事して来たため、当該の事件の事はいつの間にか忘却の彼方へ。

8年前、全く思いがけず、ワインショップを経営する事になり、「とにかく良いドイツワインを」と執念で探し回りました。

そして探し当てた、ドイツワイン専門の某インポーター様。

若く、ドイツワインに情熱を燃やす営業のM氏に、ふと「そう言えばジエチレングリコール・・・」と問うた途端、「あれはドイツワインじゃないんです!オーストリアワインなんです!!ドイツは被害者なんです!!!」と、涙目で猛抗議。

(あくまで、事件の詳細は、ウィキペディア等で。)

(「店主のお気に入り②」で、オーストリアワインを扱おうとした時、散々悩んで、事件の経緯については「諸般の事情により」で一旦済ませたのですが、やはり触れざるを得ないと言うか。

しかし、昨今のオーストリアワインが素晴らしいのは、父祖の代の汚名を返上せんが為に、若い作り手の皆さんが懸命に、献身的に、ワインを作っているからだと思うのです。それは、自由で闊達な、素晴らしいワインが次々リリースされる様を見れば、お店にこもっている身でも、感じ取れます。)

しかし、ドイツワインの人気の凋落は、世界的に、消費者の好みが甘口ワインから辛口ワインにシフトしたのが最大の要因と申せましょう。

店頭でも、お客様のお好みを伺うと、「ドイツは嫌」「甘いのは嫌」と仰るお客様の何と多いこと!(泣くな、M君!!)

欧米のワイン大国出身の方だと、甘口のデザートワインを食後に嗜まれる方も多いのですが。

私にも覚えがありますが、昔は、日本の若者は、ワインの入り口で、「黒猫」やら「聖母の乳」やら「青い修道女」やらの甘めのドイツワインを通過して来たものです。

そこで「ワインって美味しいな」と思われた方も沢山いらっしゃったはず。逆に、初心者の哀しさで、飲み口の良さに量を過ごしてしまい、気持ち悪くなって、ドイツワインに悪い思い出が残った方もいらっしゃるのかも。更に、時の経過と共に、「甘いのが好きって言うと、恥ずかしいかも」「辛口好きって言った方がカッコいいかも」という心理が働いている方もいらっしゃるのかも知れませんね。

勿論、ワイン経験の蓄積により、真の辛口好きにシフトした方が大半だと思いますが。

しかし「甘いのは嫌」とおっしゃりながら、割と甘めのを「美味しかった」とリピートされる方って結構多いのです。

週末の無料試飲でも、かなり辛口のワインをお出しすると、「そこまで辛くなくていい」とおっしゃる方も。

ご自分で思っていらっしゃるより、案外甘めがお口に合う方が結構いらっしゃるというのが、私の見解です。

なので、頭から否定なさらず、機会がおありなら、是非ともドイツワインをお試し頂きたいです。

ワインの味わいは、甘みと酸味と苦味のバランスにかかっていると思います。

本当にバランスの良いワインなら、ドイツだろうと甘かろうと、素晴らしいものは素晴らしい。

そんな訳で、私が素晴らしいと思うのは、「フリッツ・ハーク」のボトム・エンド、「リースリング Q.b.A. トロッケン」。

「フリッツ・ハーク」のワインは手に入るものはトップ・キュヴェの一万円の「ゴルトカプセル」も含めてほぼ全アイテム飲みましたが(ちゃんと家呑みで最低一本は空けます)、一番下のラインの、しかもトロッケン、つまり辛口が一番好きです。

(「結局辛口なのね・・・」と思われても仕方ありませんが。)

何といっても甘みと酸味と苦味のバランスが素晴らしい。

インポーターによると、ミシュラン三ツ星でもオンリストされる、ドイツ辛口ワインの代表格とも言えるワイン。毎年僅かな数量を年一回だけ、特別にお分け頂いているそうです。

「フリッツ・ハーク」が好き過ぎて、一時はドイツの棚を全て「フリッツ・ハーク」で埋めた事も。

たまたま御来店頂いたドイツ人観光客の方が、「ドイツ国内でフリッツ・ハーク手に入らないのに、何でここにこんなに沢山あるんだ」と。

また別のドイツ人のお客様が、フリッツ・ハークの辛口のトップ・キュヴェを(当時6,480円でした)、瞬殺でお買い上げでビックリした事もありました。

かように素晴らしい「フリッツ・ハーク」、当店では長年定番で販売しております。

フリッツ・ハーク リースリング Q.b.A. トロッケン

品種:リースリング 100%

産地:ドイツ ラインガウ地方

価格:¥2,916(税込)